IT産業は、インターネット環境の整備に伴って、飛躍的な発展を続ける成長産業です。
当事務所では、IT企業様からのご相談・ご依頼案件を取り扱っており、様々な法的リスクに直面し得る業界であると言えます。
このページでは、IT企業様向けに、IT産業を取り巻く状況および法的リスクや、弁護士が法的リスクへの対策・対応としてご提供させていただけるサービスについて、ご説明させていただきます。
IT産業を取り巻く状況と法的リスク
知的財産の管理に関する問題
IT企業では、サービスの展開に伴って、特許権・著作権・商標権などの知的財産を取り扱うことが多く、機密情報の管理には慎重な配慮が必要となります。
自社の機密情報はもちろん、取引先の機密情報についても、厳重な管理が求められます。
クレーム対応に関する問題
IT企業では、システム開発などを受注するに当たって、契約上どこまで対応することが必要となるのか、アフターケアも契約上のサービスに含まれるのかなど、顧客との間で契約内容の解釈に相違が生じることが少なくありません。
これは、顧客との間でシステム開発などに関する知見に格差があることに起因することも多く、このような認識のずれが契約上の義務の履行・不履行をめぐる深刻なクレームやトラブルを招くこともあります。
従業員の労務管理に関する問題
近年では、労働者の権利意識が高まっていることや、ITの普及により労働法に関する知識を容易に入手できることから、従業員との労務トラブルのリスクも高まっています。
未払い残業代や過労死問題、メンタルヘルス(うつ病など)、パワハラなどのトラブルも多く、十分に警戒することが必要です。
このようなトラブルが発生した場合には、ブラック企業などとレッテルを貼られ、自社の信用低下や人材の採用難に陥るリスクもあります。
IT企業における顧問弁護士の役割
知的財産の管理に関するサポート
IT企業としては、秘密保持契約書を取り交わすことで、自社の機密情報の漏えいを防止することや、知的財産権の取扱いに関して契約書で明確に取り決めることなどの対応が必要となります。
また、取引先の機密情報を保護するための施策を講じなければ、機密情報の漏えいによる損害賠償請求を受けたり、不正競争防止法違反に問われたりするリスクがあります。
そこで、取引先との間で取り交わす秘密保持契約書や知的財産管理に関する契約書を整備するとともに、自社の従業員との間では秘密保持の誓約書を差し入れさせることや、機密情報へのアクセス権限を制限するなどの対策を講じることが必要です。
法律のプロである顧問弁護士のサポートのもとに、秘密保持契約書や知的財産管理に関する契約書、秘密保持の誓約書を整備することや、機密情報を保護するための仕組み作りを行うことが大切です。
クレーム対応に関するサポート
契約内容の解釈の相違によるクレームを予防するためには、顧客との間で取り交わす契約書の内容をしっかりと作り込むことが必要です。
どこまでの対応が契約範囲となるのかを明記するとともに、自社と顧客の権利・義務やトラブルになった際の責任範囲の規定についても、契約書の中でしっかりと合意しておくことが大切です。
顧客との間で取り交わす契約書については、事前に顧問弁護士にチェックを求めるとか、顧問弁護士に契約書の作成を依頼するなど、慎重に対応いただくことが重要です。
また、万が一顧客からのクレームが大きなトラブルに発展した場合には、顧問弁護士のサポートを受けながら解決を図るのが望ましいでしょう。
従業員の労務管理に関するサポート
従業員との労務問題としては、未払い残業代や過労死問題、メンタルヘルス(うつ病など)、パワハラなど、様々な類型のものがあります。
就業規則や雇用契約書を見直すとともに、固定残業代など残業代の発生を抑制する制度の活用、労働時間の管理、メンタルヘルス不調者の休職制度の整備・運用、パワハラ事案への予防策・対応体制の構築など、顧問弁護士のサポートのもとに、従業員の労務管理の適正化を目指されることをお勧めいたします。
顧問弁護士の活用をご検討ください
当事務所の弁護士は、これまでに、地域のIT企業様から、システム開発に関する業務委託契約書や秘密保持契約書のチェック、取引上のトラブル、労務問題など、様々な案件のご相談・ご依頼をお受けして参りました。
また、様々な企業・法人様の顧問弁護士に就任し、継続的に法的サービスを提供させていただいております。
法的トラブルに巻き込まれた企業様や、法的リスクに関して不安をお持ちの企業様がいらっしゃいましたら、当事務所にご相談いただければと存じます。